甘草の成分で受精率高まる

妊娠を望む夫婦のうち、2年以上子供ができない夫婦は約10~15%。原因の4割は、男性側に原因があると考えられている。しかし今後、長崎国際大薬学部の田中宏光准教授らの研究グループが発見した内容によって、男性がドリンク剤を飲んだり、女性が座薬で接種したりするだけで受精率が向上する可能性が見えてきた。マウスを使った体外受精で、漢方薬などに使用される甘草内の成分に、能力が低い精子でも受精の確率を高める効果があることが確認されたからだ。人にも効果がある薬が開発されれば、簡便な不妊治療薬として摂取でき、体外受精の必要はなくなる可能性もある。

研究グループは、受精能力が低い雄のマウス5匹の精子と健康な雌のマウス5匹の卵子を使い、通常の体外受精時に使う培養液と甘草の成分を混ぜた培養液でそれぞれの精子卵子を受精させ、受精率の比較を行ったところ、すべての検体で甘草成分入りの培養液のほうが受精率が高いことが分かった。今後は家畜で効果を確認し、人用の薬の開発につなげる予定。